代表取締役社長 CEO
井上 真生
インタビュー
代表取締役社長 CEO
福岡の大学を卒業して上京しました。
新卒で大手ITメガベンチャーへ入社し、大企業向け基幹システムの開発部門でキャリアをスタートしました。インターンで内定を勝ち取り入社するシステムだったのですが、インターンでも最優秀層として表彰されて入社し、自信満々で入社の日を迎えたのを覚えていますね。その後の挫折なんてその時は思いもせず(笑)。
一途に営業志望だったのに、なぜか真逆の製品開発本部に配属。迷走につぐ迷走を繰り返すことになります。プログラミング経験はおろか、元はと言うとタイピングも上手にできないレベルだったので、何やっても上手くいかなくて身も心も挫折感に打ちひしがれる毎日でした。東京タワーを眺めながら悔しくて涙した夜は、今では懐かしい思い出です。
学生時代から勉強もスポーツもよくできて大きな挫折なんてない人生だったので、この時は本当に打ちのめされましたね。プライドもズタズタ、何も成果が出せた実感なんてない一方で、当時はとにかく自分を成長させるしかないと、何度心が折れそうになってもとにかくガムシャラに働きました。あっという間に3年が過ぎていきました。
そんな時にコンサルタント職への異動の話をいただきました。入社当初から抱いていた顧客フロントで仕事をしたいという思いを実現できるのでは?と二つ返事にお受けし、使い倒したデスクトップPCを返却し、ノートPCを片手にお客様先を奔走する毎日となりました。
コンサルタントとしてお客様の課題解決に走り回っていると、少しずつ成果がついてきたんです。修行だと思っていた仕事が、だんだんと楽しくなりました。
現在の事業でも取り組んでいる『お客様の課題解決』をすることに力を尽くしていきたいと実感したのがこの頃です。その後、家族もできて充実した5年間を過ごし、気づけば30歳になっていました。
30歳という節目を迎えたときに、ふと立ち止まりました。
経営に関わるようなコンサルティングが出来る環境で力を試してみたいと思うようになり、M&Aアドバイザリーの日本最大手企業への転職を決めました。
アドバイザリー業務をするには自分で営業して案件を取ってこない限りは、何もできません。昼夜営業に奔走し、やっとの思いで獲得した案件を成功に導けるよう力を尽くし、気づけば入社同期でも最大規模の案件を受託、成功させることができました。
報酬も一気に倍増しました。営業の心得も得て仕事も上手になりました。しかし、そんな夢見ていた状態を目前にしても不思議と幸福感倍増!なんてことにはならなかったんです。むしろ正反対。結果にシビアになりすぎて、常に気が立っていたようにも思います。
「なんか性格きつくなったよね」とプライベートで言われた一言がそのことに気づかせてくれました。
はい、こんなに頑張って成果も得たのになぜ幸せの実感がないのか? また立ち止まりました。
深掘っていくと、自分の幸せをイメージして定義することができていないことに気づきました。どんなに成長したところで「幸せ」や「なりたい自分像」をイメージして定義しないと実現した実感なんてないのは、ある意味当たり前です。
さらにその考えを周りの人と共有することで、実現可能性がより高まると考えました。
自分や自分の大切な人を大切にできる、そんな会社を作りたいと強く思い、そこから起業に向けて動き出しました。
自分も家族も、未来の従業員も幸せにしたかった。それがGrantのはじまりです。
社名は「夢を叶える、叶えさせる」というニュアンスの言葉から名付けました。
起業当初の思いと価値観は今も変わらず、経営ビジョンとして掲げる弊社が最も大切にしている価値観です。
お客様に対しても豊かなサービス精神とそのための成長を志す向上心を持ち、そのために努力と工夫を凝らしながら仕事に取り組める在籍メンバーが多く、とても頼もしく感じています。
たくさんありますが、サプライズで誕生日祝いをしてくれた思い出は一生忘れなさそうです。
ある日、外出先からオフィスに帰ると、何故か真っ暗。不思議に思うと同時に電気がついて、クラッカーの音と共に、華やかに手の込んだ装飾が施されたオフィスが目の前に広がりました。
忙しさの中で自分の誕生日も忘れかけていた時に、社員総出でサプライズパーティーを開いてくれて、本当に心のこもった数々のお祝いに泣きそうになりました(笑)。
会社としては今後もメンバーの成長フィールドを作り続けます。
2022年10月の新会社設立や、2023年2月に実行したM&Aによる資本提携企業の獲得もその方向性を多分に含んでいるものです。新しい成長フィールドを作り、存分に活躍してもらう、軸は一貫して「夢を叶える、叶えさせる」フィールドを創り続けること。
2年後の6期目には海外進出も計画しており、そのためにも主軸事業の競争優位性をさらに育てていきます。
本当に楽しみです!4期目のスタートとともに、フルフラットだった組織にラボというチームを6チーム組成して、ラボ毎の活動を始めたことで、各ラボからいろんな施策が立ち上がって動き始めました。
表現が難しいのですが、自分の体の一部みたいだったGrantが、なんだか独立した別の生き物として動き始めた感覚があります。とても嬉しいことです。私が作るフィールドだけでなく、自らフィールドを見つけてチャレンジしてなりたい自分にどんどん近づいていってほしいですね。
娘たちに誕生日のお祝いを
してもらった時の一枚です!